やんわり放射線の日記

皆様、はじめまして❗やんわり生きたい放射線です(^^)人生 やんわり生きるのが目標です。宜しくお願いします❗

妊娠中のMRI検査の安全性を検証する論文が発表される❗

皆様、おはようございます❗

やんわり放射線です❗

 

皆様は、腰痛や膝の痛み等々でMRI検査を受けられたことはありますか?

 


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検査と聞くと少しドキドキしますよね。

 

『怖くないかなぁ?』

『痛くないかなぁ?』

『体に検査で何か影響でるかなぁ?』

 

特に、妊娠をされている方や そのご家族様は

『お腹の赤ちゃんに 影響ないかなぁ?』

この点は、特に気になるものです。

 

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女性は妊娠すると、これまで気にもしなかったことが、胎児の発生に影響ないか心配になってきます。

 

「アルコールフリービールは妊娠中でも飲んで良い?」「カフェインゼロのコーヒーは大丈夫?」「お茶のカテキンは?」

 

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私的には、アルコール0なら他の食品や飲料と同じで問題はないと思いますが。

しかし、「もしノンアルコールビール製造過程に共通の落とし穴があったとしたらどうしよう」などと考えだすと、結局明確な答えがでなくなります。

 

 

特定の食品の安全性は、使用した妊婦さんからの子供を個々に追跡するしか検証のしようがなく、現実的には不可能とも言えます。

 

実は、同じことがMRI検査にも言えます。

放射線を使う検査は、被曝量が低くとも、一定の確率で胎児発生に影響があることはわかっています。

 

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では放射線を使わないが、強い磁場と電磁波、さらには高い騒音にさらされるMRI検査はどうだろう?

 

特に胎児が急速に発生する妊娠後3ヶ月についてMRI検査の影響を調べた研究がなく、はっきりとした答えを妊婦さんに答えることは難しかった現状があります。

 

嬉しいことに、この問題に答えるために、妊娠初期3ヶ月にMRI検査を受けた約1700人の妊婦さんから生まれた子供を出産時から4歳児まで追跡し

 

MRIを受けなかった妊婦さんから生まれた子供と比較した研究が、カナダトロントにある聖ミカエル病院から発表されました。

 

論文のタイトルは

「Association between MRI exposure during pregnancy and fetal and childhood outcomes」

 

日本語にすると

 

『妊娠中のMRI検査の胎児期

及び幼年期への影響』

 
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アメリカ医師会雑誌( JAMA)9月6日号に掲載されました。

 

結論は極めて明快です。

 

胎児が様々な外界からの刺激に対して最も過敏性の高い妊娠初期3ヶ月にMRIを受けた場合でも、胎児の成長、発生異常、成長異常、ガンの発生率などは、受けなかった妊婦さんの子供と、特に大きな差異はなかったという結果です。

 

このようなデータがあると、「MRIは妊婦さんにも安全ですよ」と言うことができます。

 

とはいえ、必要もないのに検査を受けることは勧められない。今回の研究の対象となった妊婦さんは約1700人で、この母数の範囲で影響を受ける確率が低いと言えるだけだ。

 

また、この研究では人間ドックのような詳しい検査をして違いを突き止めることはしていません。

 

従って、健康な子供が通常受ける検診の範囲で、「特に違いがない」と結論できる。このように、医学には「絶対大丈夫」という言葉は、残念ながら存在しないのです。

 

この研究では、単純なMRI検査だけでなく、妊娠時にガドリニウムという造影剤を用いるMRI検査を受けた妊婦さんからの子供も追跡しています。

 

この造影剤には、腎原性の全身の線維化を起こす副作用があることがわかっており、当然妊婦さんへの使用はできるだけ避ける。この研究ではやむなくこの検査を受けた約500人の妊婦さんから生まれた子供の追跡も行い

 

1)死産率のリスクが高まる

2)4歳までにリューマチ様症状や皮膚炎症性の疾患の頻度が高まる

 

ことをなどを明らかにしている。

 

従って、妊婦さんはどの時期でもできるだけガドリニウム造影検査は避けたほうが良いことがわかる。

 

今回 紹介した様に、妊婦さんの不安に応えるためには、これほど大規模な調査が必要です。

 

しかし、だから検証をあきらめるのではなく、一つでも多くの追跡研究が行われることを期待したいですね。